ナイロンバッグの汚れの落とし方|汚れ別の対処法や注意点も解説

ナイロンバッグについた汚れに「どうやって汚れを落とせばいいのだろう」と悩んでいませんか?
実はナイロンバッグの汚れには「泥やシミ」「油じみ」「カビ」といったケースごとの適切な対処法があります。

この記事では、ナイロンバッグについた汚れ別の対処法や注意点を解説し、さらに日頃のお手入れ方法についても紹介します。

この記事を読み終えると、ナイロンバッグの汚れの対処法や注意すべき点にも詳しくなりますよ。

【泥・シミなど】ナイロンバッグの汚れの落とし方

手袋をした手で布拭きしている写真まずはスポーツなどによる泥汚れや、日常生活をする上でいつの間にかついてしまった「泥・シミ」の汚れの落とし方について、解説します。

  • タオルで軽くたたく・パッティング
  • 中性洗剤を使用
  • 大根を使用する

今からお伝えするどの方法においても、最初にブラシを使ってバッグ表面のホコリを落とす作業を行いましょう。
バッグ表面を軽く叩くようにブラッシングすれば、軽い泥汚れなどは落とせる場合もあります。

汚れを落とそうと力を入れてブラッシングすると、ナイロン表面を傷付けてしまう場合もあるため、あくまで優しく行ってください。

また、バッグの縫製部分や継ぎ目の間などにホコリやゴミが入りこんでいる場合があります。
その場合は、小さなブラシや柔らかい素材の歯ブラシなどで取り除いておきましょう。
バッグにポケットなどがある場合はその中のホコリもチェックし、底板があればこの段階で外しておいてください。

この基本作業をしても落ちない汚れについては、以下の方法に取り組んでみてくださいね。

タオルで軽くたたく・パッティング

一つ目はタオルで軽くたたく・パッティングする方法です。
準備するものは、こちら。

  • 中性洗剤
  • タオル2枚
手順は、以下となります。

  1. 桶に、中性洗剤を手洗い濃度の指示に従って薄めた洗剤液を作る
  2. その中に、タオルを浸し固く絞る
  3. 叩くようにして、バッグの汚れ部分を拭き取っていく
  4. もう一枚のタオルを洗剤のついていない水で絞り、バッグの洗剤を拭き取る
  5. バッグの形を整えてから、風通しのよい日陰でバッグの形を整えて干す

中性洗剤を使用した手洗い

上述したパッティングで落ちなかった場合は、中性洗剤を使用して手洗いしていきましょう。
準備するものは、こちら。

  • バッグが浸かるほどの大きめの洗い桶
  • 中性洗剤
  • 大きめのタオル
※なお、中性洗剤は肌に優しいものとなりますが、手洗いをするときはゴム手袋などをして行うようにすると、手荒れや乾燥の予防となります。

手順は、以下となります。

  1. バッグが浸かる程の大きめの桶に、中性洗剤を手洗い濃度の指示に従って薄めた洗剤液を作る
  2. バッグを浸し、押し洗いをする
  3. 汚れが取れたら、洗剤の入っていない水で再度押し洗いをし「すすぎ」とする
  4. 乾いたタオルで、しっかりと水分を拭き取る
  5. バッグの形を整えてから、風通しのよい日陰でバッグの形を整えて干す

以下も、豆知識として参考にしてください。

  • 汚れが酷い場合は水が汚れてきますので、水を交換しても問題ありません。
  • ぬるま湯で行うとより効果的です。

大根を使用する

次は意外ですが「大根を使用する」方法です。
準備するものは、こちら。

  • 大根
  • 石鹸
  • タオル
※汚れが細かい場所の場合は大根を小さく切ったほうがいいですし、広範囲であれば大根の断面を大きくした方が効率がいいです。

手順は、以下となります。

  1. 石鹸は充分に濡らし、泡立つ状態にしておく
  2. 大根の断面を石鹸にこすりつける
  3. バッグの汚れている部分に、2の大根の断面をこすりつける
  4. 水に濡らし固く絞ったタオルで、石鹸を拭き取る
  5. バッグの形を整えてから、風通しのよい日陰でバッグの形を整えて干す
意外に思えますが、大根にはたんぱく質汚れを分解する成分が含まれています。
たんぱく質汚れとは、主に牛乳や、血液といった、固まったら落ちにくいものを指します。

【油汚れ】ナイロンバッグの汚れの落とし方

ナイロンバッグの汚れ落としに必要なスプレーなどの掃除用品ナイロンバッグについてしまった、手強い油汚れの落とし方を解説していきます。

なぜ手強いのかといえば、水と油は混ざり合うことができず、水の力だけでは油汚れが落とせないからです。

さらに油は、ほこりなどを吸着します。
汚れをすぐに落とさなければ、凝固したり酸化したりします。
時間が経てば経つほど落としにくい汚れと言われています。

さっそく、以下の落とし方を紹介していきたいと思います。

  • クレンジングオイルを使用
  • 食器用液体洗剤を使用
  • 衣類用液体洗剤を使用
  • 漂白剤を使用
  • 弱アルカリ洗剤を使用
  • ぬるま湯で洗う

クレンジングオイルを使用

クレンジングオイルを使用した方法です。
準備するものは、こちら。

  • クレンジングオイル
  • 柔らかめの歯ブラシなど
  • タオル
手順は以下となります。

  1. 汚れが気になる部分にクレンジングオイルを塗布する
  2. 柔らかめの歯ブラシなどを用いて、汚れにクレンジングオイルを染み込ませる
  3. 汚れが浮かび上がってきたところで、濡れたタオルで拭き取る
  4. まだオイルの感覚が残っているようであれば、洗い流す
  5. 手洗いまたは、洗濯機で洗う ※洗い方の表記を必ず確認すること
ナイロンは吸湿性が低く、油が繊維表面に残ってしまいがちです。
油汚れを、同じ油の成分で馴染ませて汚れを浮き上がらせましょう。

食器用液体洗剤を使用

食器用洗剤を使った方法です。

食器用洗剤の多くには、界面活性剤が使用されています。
界面活性剤は「油と水」といった混ざり合うことが出来ない物質の境界面の性質を変えて、混ざり合わせることが出来るように変える物質です。

準備するものは、こちら。

  • 食器用洗剤
手順は以下となります。

  1. 乾いた状態で、食器用洗剤を汚れに直接塗布する
  2. 汚れと洗剤が馴染んだと思えば水で流す
  3. 手洗いまたは、洗濯機で洗う ※洗い方の表記を必ず確認すること
次は、衣類用液体洗剤を使った方法です。

衣類用液体洗剤を使用

こちらも、食器用洗剤と同じ界面活性剤が使われていますので、汚れを落とす原理も手順も同じです。
準備するものは、こちら。

  • 衣類用洗剤
手順は以下となります。

  1. 乾いた状態で、衣類用洗剤を汚れに直接塗布する
  2. 汚れと洗剤が馴染んだと思えば水で流す
  3. 手洗いまたは、洗濯機で洗う ※洗い方の表記を必ず確認すること
なお、衣類用液体洗剤には襟や袖部分に特化した、部分汚れ落としなどもあります。

部分用液体洗剤は、界面活性剤を含んだ弱アルカリ性のものが多いです。
アルカリ性の洗剤は洗浄力が強く、生地を傷めてしまわないか心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、ナイロンはアルカリに強い素材ですので洗濯時に使用することができます。

漂白剤を使用

次は、漂白剤を使用した方法です。
漂白剤が有効なのは、油汚れというよりも、油を落とした後に酸化して黄ばみとなっている汚れを落としたい場合です。
※例えばカレーのシミなど。

準備するものは、こちら。

  • 漂白剤
手順は以下となります。

  1. 水またはぬるま湯に規定の量の漂白剤を溶かす
  2. 30分程度浸け置きする
  3. ほかの衣類と一緒に洗う
  4. 浸け置きした水またはぬるま湯も、洗濯機に一緒に入れてOK
必ず酸素系漂白剤を使用しましょう。
酸素系漂白剤を使用しても取れないシミについては、業者を頼るのも選択肢のひとつとなります。
なお、この方法はカビ汚れの対応にもなります。

弱アルカリ性洗剤を使用

次は、弱アルカリ性洗剤を使う方法です。
準備するものは、こちら。

  • 弱アルカリ性の洗剤

 手順は、以下となります。

  1. ぬるま湯またはお風呂程度の温度のお湯に規定の量の弱アルカリ性洗剤を溶かす
  2. 10~60分程度浸け置きする
  3. しっかりとすすいでから、洗濯機で洗う
  4. 浸け置きしたぬるま湯も、洗濯機に一緒に入れてOK
油汚れの原因は「主に油の酸化によるもの」であると、既にお伝えしましたが、酸化した油に有効なのがアルカリの成分

一般的な洗剤はアルカリ性のものが多いのですが、アルカリの濃度が高すぎるものは素材を傷めやすいと言われています。

さらに、油汚れは冷たい水では落ちにくいと言われています。
汚れを浮かせるためには、洗剤の洗浄能力が活かされる適温と時間が必要となります。

ぬるま湯で洗う

実は場合によっては、お湯で洗うだけでも効果が見られる場合があります。
時間の経過してない油汚れは、お湯ですぐに洗うだけでもシミを防げる場合があります。

また、時間が経過した油汚れは固まって繊維にこびりついてシミに見えることがあるため、お湯で溶かせば繊維から汚れが溶ける場合もあります。

一番簡単な方法となりますので、ぜひ試してみてくださいね。

【カビ汚れ】ナイロンバッグの汚れの落とし方

洗濯槽と洗濯かごの写真ナイロンバッグについてしまった、カビ汚れの落とし方を解説していきます。

カビは、手垢・皮脂・ホコリといった、身近に溢れる多くのものを栄養源として繁殖していきます。

カビは、付着したままで通気の悪い場所に置いておくと、どんどん繁殖します。
反対に、カビに直ぐ対処し、通気の良い場所で保管すればカビ発生の予防につながります。

さっそく、以下の落とし方を紹介していきたいと思います。

  • 重曹を使用
  • エタノール消毒液を使用

重曹を使用

重曹を使用して、カビ汚れを落としていく方法です。
準備するものは、こちら。

  • 水 100ml
  • 重曹 小さじ1杯
  • スプレーボトル
手順は、以下となります。

  1. 水100mlと重曹小さじ1杯を混ぜ合わせ、スプレーボトルに入れる
  2. カビ汚れの部分に吹き付ける
  3. 乾いたきれいな布で拭き取る
  4. 形を整え、風通しのよい日陰で干す

エタノール消毒液を使用

エタノール消毒液を使用して、カビを落とす方法です。
準備するものは、こちら。

  • 消毒用エタノール
  • コットン、またはティッシュ
  • タオル
手順は、以下となります。

  1. エタノール消毒液をコットンなどに含ませてから、ナイロンのカビ汚れに消毒液を浸す
  2. タオルを、水で濡らし固く絞っておく
  3. タオルで、先ほどの消毒液を浸した部分を拭く(このときカビが落ちるように拭きあげていく)
  4. 最後に、濡れたタオルで消毒液が落ちるまで拭き上げる
  5. 形を整え、風通しのよい日陰で干す

ナイロンバッグの洗濯での注意点

黒板にPOINT!!と書いてある画像ここでは、ナイロンバッグを洗うときの注意点を解説します。
注意点を正しく知り、失敗なくお手入れしてくださいね。

注意点1. 乾燥機の使用

乾燥機の使用はNGです。
ナイロンバッグの汚れを落としたあとに、急いで使いたい(乾かしたい)からと乾燥機に入れるのはやめましょう。

ナイロンは熱に弱く、乾燥機の使用が生地そのものにダメージを与えるため、「縮み」「型崩れ」といった変形の原因になりかねません。

変形が起こらなかった場合にも、熱を加えたことで生地の耐久性が弱まり、破れや破損の原因に繋がってしまう可能性があります。

ナイロンバッグは、形を整えてから風通しのよい日陰で干すようにしましょうね。

注意点2. 洗濯機の使用

ナイロンバッグの汚れの落とし方を紹介する中で、洗濯機を使用する方法もありましたが、基本的にナイロンバッグを洗濯機で洗うことは避けたいところ。

なぜなら、洗濯機の回転の負荷がナイロンバッグの型崩れの原因となってしまう可能性があるためです。

型崩れだけでなく、生地の耐久性が弱まってしまったり糸がほつれてしまったりといったこともあります。
そのため、型崩れが予想されるような複雑な縫製のものは手洗いをおすすめします。

注意点3. 色移り

ナイロンバッグに限りませんが、色移りに注意しましょう。
基本的に洗濯をするときには、素材に関係なく濃い色から薄い色へと色移りすることがあります。

手洗いをした場合も、ナイロンバッグに複数の色が使用されている場合は色移りしてしまう可能性もありますので、事前に目立たない場所を利用してチェックしてみるといいですね。

注意点4. その他・洗濯表記や干し方も事前確認

洗濯表記は、必ず見るようにしましょう。

「手洗いなのか、洗濯機で回しても問題がないのか」「つり干しが良いのか、平置き干しが良いのか」といった、確認をしましょう。
商品に適さない方法で洗濯をしてしまうと、バッグが使い物にならない状態になってしまう可能性もあります。

そのため、事前の洗濯タグのチェックは必ず行いましょう。

日頃のお手入れ

ブラシや石鹸・洗剤など汚れとりに必要なもの最後に、日頃のお手入れを紹介しておきたいと思います。

ナイロンバッグを長く愛用するためには、日頃のお手入れが欠かせません。

汚れて見えない場合も、縫い目の間にほこりが入っていたり、ポケットの中に砂が入っていることもあります。
お気に入りのアイテムであればなおさら、大切に使用していきたいですよね。

日頃のお手入れ1. 手洗い

まずは、手洗いです。
汚れが付いたら「週末に洗おう」と放置するのではなく、とりあえず手洗いをしておくようにしましょう。

汚れは時間が経てばたつほど繊維に絡まったり、酸化したりして落ちにくくなります。
早めの対処が、バッグを長持ちさせる秘訣ですよ。

日頃のお手入れ2. 拭く、またはブラッシング

使用する度、または週に1度でもお手入れ用の柔らかめのブラシを用いてホコリを落としましょう。

ホコリを落としたら、表面を布で拭き取る習慣もつけておけば、バッグも長持ちしますよ。



日頃のお手入れ3. 日陰干し

突然の雨で少し濡れてしまった場合や、梅雨の湿度が高い時期、夏場の手汗などにより、カビやシミが発生してしまう場合があります。

風通しのよい日陰に干すことで、カビの原因となるバッグの湿気を取り除くことが出来ますよ。

干し方は、吊るし干しや平置きがあります。
一番わかりやすいのはバッグについているタグの確認ですが、万一ない場合は以下を参考にしてください。
  • ボストンバッグなど大きめのものは平置きが向いています。
  • リュックやトートバッグなどはファスナーを開き、吊るし干しが向いています。
必ず、形を整えて干すようにしましょうね。

日頃のお手入れ4. 防水スプレー

日頃のお手入れとは少し違う視点となりますが、お手入れで整えた使用前の綺麗な状態のバッグに、防水スプレーを使用するのも有効です。

汚れが付きにくくなりますし、カビ対策や汚れ付着などの予防にもつながりますよ。

まとめ:ナイロンバッグの汚れの落とし方|汚れ別の対処法や注意点も解説

ナイロンのリュックを背負った4人の後ろ姿今回は「ナイロンバッグの汚れの落とし方」について「泥やシミ」「油じみ」「カビ」といった、汚れ別での対処法についてお伝えしました。

全てに共通して言えるのは、早く適切な対処を行うということです。

近年は、ビジネスシーンでもナイロンを取り入れたバッグが多く活用されるようになりました。
ナイロン素材は、汚れに強いとされてはいますが、万一汚れてしまった場合には正しいお手入れ方法を用いて長く愛用してくださいね!






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